「振り返り」は自分を成長させる ー キャリアチャレンジ選択者向けのワークショップを開催 ー
キャリアチャレンジとは?
石川高校では、デュアルシステム( Dual Systems = 事業所と学校での同時並行的な学び)を取り入れた「キャリアチャレンジ」という選択制科目を設定しています。地元の事業所にて実習(就業体験)を長期間(2年)かけて行っており、生徒たちは職場で実践的な技術を磨き、実際の現場での経験を積むことができます。その経験を就職や進路に繋げている生徒がたくさんいます。
キャリアチャレンジ選択者向けのワークショップを開催
とても魅力的な科目であるキャリアチャレンジですが、「実践する」だけでなく「振り返り」も時間をかけてすれば、もっと生徒たちが成長できるのは?という思いから、高校魅力化コーディネーターと先生方が協働し、高校3年生、2年生のキャリアチャレンジ選択者を対象に振り返りワークショップを開催しました。
高校3年生はいよいよ始まる就職・進学に向けて「自分の強みはなにか?」をテーマに、高校2年生は実習が始まって1ヶ月経った段階での「自分の苦手を得意にするためには?」をテーマに、振り返りを行いました。
高校2年生「自分の苦手を得意にするためには?」
まずは、実習の中で褒められたことや嬉しかったこと、または、指摘されたことや困ったことのエピソードを付箋に書き出してもらいました。
5回の実習をすでに終えた生徒たち。最初は「なにもない・・・」と言っていましたが、先生やコーディネーターに質問されるうちに
「そういえば、実習先で”集中してるね!”と言われた」
「もっとこうしたらいいと思ってるけど、まだできていない」
と、褒められたことや自分で課題に思っていることなどがたくさん出てきました。
次に自分で一番改善したい「苦手」を選び、隣の生徒と一緒に「その苦手を得意にするためのアクション」を考えました。
「こうしてみたらいいんじゃない?」と隣の生徒に言われて、
「いいね!次の実習でやってみようかな」と、一人では気付けなかった改善策にも気づくきっかけになっただけでなく、次の実習で頑張る目標を具体的に決めることができていたようです。
最後に次の実習で頑張ることを一人ずつ宣言をし、拍手で応援しあいました。実習に行くこと自体、緊張の連続だとは思いますが、その中でも自分のできることを増やそうと前向きに取り組む生徒たちをこれからも応援していきたいですね!
高校3年生「自分の強みはなにか?」
高校3年生はいよいよ、就職・受験の本番が目前になり、面接練習や履歴書作成、志望理由書作成なども始まっています。
今回のワークショップでは、高校2年生から直近の実習の中で、自分の強みの要素となるエピソードを付箋に書き出すワークを行いました。
さすがの3年生、褒められたことや嬉しかったこと、自分が成長したなと思うことなど、たくさん付箋に書き出せていました。
書いた付箋をグループ内で共有する中で、「自分も〜と褒められたことがある!」と言って、自分の付箋を増やしている生徒もいました。
一人で取り組むだけでは気付けない自分の強みを、言葉にできている様子でした。
最後に経済産業省が出している社会人基礎力の説明をしました。
付箋に書き出したエピソードを、その社会人基礎力に当てはめるとどんな能力になるか?を考えました。
例えば「自分から仕事を探すことができた」というエピソードは、「主体性」や「実行力」に当たるかもしれません。
何気なく書いた自分のエピソードが、自分を強みを語る大切な要素になる。
そんなことを、生徒たちがこのワークショップで気付いてくれたのではないでしょか。
振り返りは自分を成長させる
これから始まる、進路に向けた試験や面接。自分のことを知らない相手にどう、自分を理解してもらうか?その一歩は、「言葉」にして伝えることだと思います。(絵や動画、音声など他にも自分を表現する方法はありますよね!)
では、言葉にするためにはどうすればいいか?「振り返り」をすることが大切だと思います。自分の行動、自分自身について振り返ることで、
自分はどんな人間なのか?
どんなことが得意/苦手で、どんなことが好きなのか?
自分の理解を深めることが、自分を説明する力にもつながるのです。
生徒たちには、ぜひ「振り返り」を通して自分を理解し、自分だけの人生・キャリアを描いていってほしいと思います。