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【高2探究】白河市のご当地ヒーロー、ダルライザーの和知さんに学ぶ!プレゼンテーション講座!

今月末に地域創造探究の学年発表を控える高校2年生に向けて、外部講師の先生をお呼びし、プレゼンテーション講座を開催しました。

今回講師をお願いしたのは、白河市でご当地ヒーローとして活躍されているダルライザープランニング代表の和知建明さんです。

和知さんは、ダルライザーとしてだけでなく、自主映画の制作、演劇指導、護身術指導などを通して白河市の地域活性に貢献する活動をされています。

生徒たちは、普段から「メッセージを届ける」お仕事をされている和知さんより、プレゼンテーション(以下、プレゼン)作成のポイントを教えていただきました。


和知さんの過去と今のプレゼン資料から学ぶ!資料作成!

「2017年度版の資料と、2023年度版のプレゼンをそれぞれ使って今から発表をするので、どんなところが変わったか探してみてください!」

と、和知さんの自己紹介プレゼンが始まりました。

生徒たちは、2つのプレゼンの違いを一生懸命にメモしながら聞いていました。さらに、和知さんのこれまでの経歴や活動についても「すごい!」と興味を持っている姿も印象的でした。

和知さんの発表に釘付けになる生徒たち

2017年度版と2023年度版の資料を比べると
・長い文章ではなく、箇条書きで情報がコンパクトになった
・取材を受けた当時の映像や映画のメイキング画像が挿入された
・写真が多く使われており、一枚ずつ写真をスライドに表示するなどの工夫がされていた
などの変化があり、明らかに2023年度版の方がシンプルな構成になり見やすく、魅力的なスライドになっていました。また、より情報が伝わりやすくなったという点も見逃せません。

さらに、和知さんの発表方法も、ただ伝えるだけでなく、笑いの要素も盛り込まれていました。生徒たちも笑いながら、和知さんのプレゼンを楽しみました!
生徒たちの声です。
「文章が箇条書きになっていて、見た目がシンプルになった」
「映画のワンシーンやニュースで取り上げられた時の映像が入っていた」
「笑う要素があると、発表を楽しく聞いてもらえる」

2つの資料の変化を発表する生徒

プレゼンを作る上で大切なこと3つ、テクニック3つとは?

和知さんの2017年度版と2023年度版発表資料からどんな変化があったのかを整理した後、和知さんからプレゼン作成のポイントを教えて頂きました!

【プレゼンを作る上で大切なこと3つ】
① 理由
 ・どうしてそのメッセージを伝えたいのか。

② プレゼンを通してどうなってほしいのか?
 ・発表を聞いている人にどうなってほしいのか。

③ 実験結果報告
 ・活動をしてみてどうだったか、何がわかったのか。

③の実験結果報告については、和知さんの自主制作映画の公開方法についてお話いただきました。

和知さんは、2017年に「ライズ -ダルライザー THE MOVIE-」という映画を自主制作しています。この映画は、白河市にて上映し「自主制作映画の壁」と言われている3000人以上の動員を達成しました。
その盛り上がりを受けて、東京の映画館、池袋シネマ・ロサから声がかかり東京でも1週間だけ上映しました。

和知さんは、より多くの動員数を目指し、上映会場を東京からさらに全国に広げていこうと試みましたが、期待とは逆に動員数が減少してしまったそうです。「自主制作映画の上映を白河市・東京から全国に広げる」という実験を行った結果、うまくいかなかったのです。

しかし和知さんは、その失敗の原因を探るなかで、「その地域だからこそ」という特別感を生み出すことが、集客に繋がるのではないかと考えました。「ダルライザーの生まれ故郷である白河市でしか観れない」映画という希少価値が白河で3000人を動員できた理由だと学んだのです。

和知さんのお話から、まずは実験し、その結果どうなったのかを知る。
というように、「やってみて理解する」ことが大切なんだなと感じました。
また、その内容を「報告」することがプレゼンであり、さまざまな方に自分の活動を知ってもらい、知見を共有することもできるということがわかりました。

【プレゼンを作る上でのテクニック3つ】
① 読まない
 ・情報を一枚に入れすぎたり、台本を読まない。
 ・台本を作るときは全ての内容を書くのではなく、要点を絞って箇条書きにする。

② ハキハキ・大きく話す
 ・自分の言葉が相手に伝わらないと意味がない。

③ 空白を気にしない
 ・聞き手に、これまでの情報を整理してもらうための時間として、少しの
  間があることも大切。

以上の6点を教えていただき、生徒たちはプレゼン作成方法をしっかり学ぶことができました。

学んだら、即実践!ということで、生徒たちは自分たちの探究活動について、和知さんに教えてもらったポイントを意識して、プレゼンを作ってみました。

探究活動のグループに分かれ、白紙に以下の3点をまとめる練習です。
 ① テーマ ② 伝えたい理由 ③ 実験結果の報告

最初はどのようにまとめようか迷っていた生徒たちも、
「活動内容をシンプルに書くためには箇条書きにする?」
「なんで、商品開発をしたいってなったんだっけ?」
と、和知さんに教えてもらったことを参考に、プレゼンを作成していきました。

グループメンバーと相談しながら、プレゼンを作る生徒たち

最後に、3つのグループがそれぞれに作成したプレゼンを発表しました。
サイクリングをテーマにしているグループは、「もっと石川を活気ある場所にしたい!」との思いでロードバイクのルートを考えていたり、

サイクリングチーム

商品開発のグループは「石川にもこんなに美味しい商品があるんだ!」と地元食材の良さをアピールするために動いていたり、

商品開発チーム

筋トレをテーマにしている生徒は「周りに筋トレをしている人がいないけど、筋トレの面白さや楽しさを知ってほしい!」と自分に自信を持ってもらうためにそれぞれが探究を進めています。

筋トレで探究を進めている生徒

学年発表では、さらに生徒の思いや考えが伝わってくる魅力的な発表を楽しみにしています!

講話を終えて

「スライドにたくさん文字を書きすぎちゃう…」と不安をこぼしていた生徒も、講話を聞いた後に「シンプルに書こうと思いました!」と和知さんのお話から大きなヒントを得られた様子でした。

他にも、ダルライザーのキャラクター制作時にコスチュームの色を3色にまとめたと聞いて、「スライドを作るときは3色にまとめようかな」と、意外なところに気付きを得た生徒もいました。

休憩時間には、和知さんに自ら質問をする生徒の姿もありました。普段はなかなか会うことができない和知さんから、限られた時間の中で学ぼうとする生徒の姿勢がとても素敵でした!

休憩時間に質問をする生徒の様子

最後には「プレゼン資料作れそう!」「楽しかった!」と授業を終えている生徒が多く、資料作成に前向きな姿が印象的でした!

授業終了後に生徒が書いた感想の中には、

・私は流されやすいから、「周りからはできないと言われても、自分でできると思えばなんでもできる」という言葉がすごく響いた。少し勇気が出た。

・これまでに事例や経験がないことも「やります」とチャレンジをしたことがすごいし、チャレンジすることが大切なんだと思った。

など、探究やプレゼン資料の作成のみではなく、和知さんの人生からチャレンジ精神を学んだ生徒も多かったようです。

生徒たちは、これまでの活動をどのようにまとめてプレゼンを作るのでしょうか。
学年発表の日が待ち遠しいです!